就業規則の意義や役割は、次のように整理できるかと思います。
① 会社で働くにあたっての統一的なルールを明確にし、社員に共有してもらうこと
② 会社と社員との契約書としての機能
③ 労務管理を円滑に進めるうえでのマニュアル的機能
従業員を就業させるうえで、①の職場ルールの確立がマネジメントの第一歩になります。
ルールの量が多ければいいということではありません。
しかし、“これだけはきちんと守ってほしい”として設けたルールを徹底させる点は、成長しようと
する企業に共通しています。
そのようなルールを定め、運用することが就業規則の大きな意義の1つです。
ところで、就業規則の意義について、よく「リスクマネジメントを図る」や「トラブル・紛争を防止する」
などといったことが強調されることがありますが、これは上記の②が意識されているためです。
日本の裁判例では、就業規則は、使用者と労働者間の契約書的な機能をもつ、とされていますが、
実はこのような考え方は諸外国ではめずらしいとされています(ですので、欧米などでは、雇用する際に
詳細な契約書を作ったり、あるいは社外の産業別労働組合などとの労働協約などをふまえて労働条件が
決められるわけですが、日本ではそれを就業規則で多くの部分を代わって行っていることになります)。
リスクマネジメントというと、あたかも“従業員=リスク要因”というような印象を与えてしまうことが
あり、私自身も言葉として適切かどうか迷うことがあります。
会社を永続させるためには、会社と従業員がお互いに信頼し合い、良好な労使関係を築くことが
大切であることはいうまでもありません。
ただ、“契約書”の本質的な機能は、合意内容を書面にすることで、お互いの権利と義務をはっきり
させ、無用なトラブルの発生を防ぐことにあります。ですので、就業規則も一義的にはリスクマネジ
メント的な機能を負っていることは間違いありません。
言い方を変えれば、“困った社員”が出てきたときに、その意義が強く問われるということでもあります。
その意味で、良好な労使関係の構築とリスクマネジメントの確立は、紙の裏表というよりも、従業員に
力を発揮してもらう舞台を整えるうえでの「車の両輪」のようなものだと考えます。
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